劇場空間

元気だして行きまっしょ。 機械も長く使っていると、動きが鈍くなります。油をさして、動きを良くしてあげないと。オリーブのように、豊かな実を育てられるブログにしたいです。

歌舞伎座

大雨の中朝早く家を出ました。東京の歌舞伎座に行くために。

玉三郎と猿之助が出演しているので、夜の部はネットで買えたのですが、昼の分は早くから売り切れていました。

幕見席が買えないかと期待をかけて朝の飛行機便を取ったのです。雨がひどくて、バス停まで来ると、身体に水が染み込んで冷たくなっています。先が思いやられルナと思いながら飛行場に。羽田に着くとうって変わったような良いお天気です。すごく暑い。

すぐに歌舞伎座に直行しました。立ち見席のところで並んでいる人がいるのでこれから猿之助の舞台の立見席が買えるのかなあと思ったら、夜の部のために並んでいる人たち。

凄い人気です。明日の朝は、早くから並んでいる人たちがいるようで、また買えないかもわかりません。当日券は用意していなくて、キャンセルがあれば、買えるけれど、そちらも早くから並んでまつので、立ち見の、幕間席が買えくなるし、あるかどうかもわからないので、幕間席のほうは、確実に売られるので、それにかけるしかないなあと思ったり。

とにかく異常なほど、人気の出し物だとわかります。

昼食をいつも食べ損なっている玉寿しのランチにしました。玉寿司のランチタイムがいつも終わってしまっていて、食べ損なっていたのです。

でも、それほどの味ではなかつた。むしろ、ホテルの向かいにある、立ち食いの、すしざんまいのほうが良かった。

築地といえば、ずけマクロ、玉寿司こだわりの、ずけマクロと、蒸し穴子だというので、オススメの、丼を食べてまたのですが。

上方歌舞伎、松竹座

今日は、夜の部を観ました。

鶴屋南北の、絵本合法衛、という通し狂言でした。

はじめて観る芝居でしたが、結構面白い。仁左衛門は、悪役が上手くて、楽しんで演じていたよう。

油地獄のような、凄さもなく、魅力にはかけるものの、滑稽で、笑える、漫画てきなお芝居。昔だから、絵本ということでしやう。本をめくるやうに、舞台が回舞台を利用して、変わっていく嗜好も新しい。12場面で構成されています。

最後に、仁左衛門が、敵討ちに殺されるので、そこで終われば物足りない所を、起き上がって、今夜はこの辺で、と観客に挨拶するので、観客は、盛り上がって、満足さながら、帰ることができます。

肩の凝らない、それでいて退屈させないお芝居になので、夏の納涼とまではいかない、生ぬるい芝居だけど、楽しめました。今夜は寝ないで、最後まで。

隣にいた、二人連れは、幕間に帰ってしまったようで、二席空いていました。

猿之助、特別舞踊公演

京都芸術の春秋座で、猿之助の舞踊公演を観ました。

当日チケットもあります。

とても観やすい小屋なので、二階でも問題なく楽しめます。

私は、前から7番目の席を買ってたので、花道のそばだつたから、とてもよく見えました。

猿之助は、春秋座の芸術監督でさので、毎年、舞踊公演と、伝統芸能の会で、ここをつかいます。

猿之助の、舞踊は子供の頃から、天才と言われて、惚れ惚れするくらい旨い。

今回は、独楽、と双面水照月、を。

独楽売りが、独楽になつて、刀の上で、回る所で終わる。猿翁の、18番の創作舞踊。二番目は、法界坊と、野分姫の2人の

亡霊が、1人になつて、二役を、踊りわけて、踊る難しい踊り。初めて演じます。

どちらも、とても見応えのあるものです。

遠いのが、何点ですが、毎年楽しみな舞台です。

玉三郎と鼓童「アマテラス」

       

 2年前、南座で玉三郎の「アマテラス」を観たのですが、今年は、松竹座の5月公演で。

 株主招待席は、通常は二階のS席をあてがわれるのですが、玉三郎の場合は、3階席の最も安い席なので、

 がっかりだったけど、この3階席は、「アマテラス」を見る限り、最高の席だと言えるでしょう。

 鼓童の音響が上に上がるので、胸に響いて迫力満点。ダイナミックな動きと躍動感、絹のベールを使って、海と太陽の動き、風になびく様、

 3階からが楽しめます。

 3階と言っても、6千円なので、そう安いというわけではないのでしょうが、鼓動だけの公演でも、5千円くらいするのですから、

 玉三郎のアマテラスが見られるわけで、行けるなら、毎日でも観たいと思わせる、素晴らしいものに仕上がっています。

 鼓童が、飛躍的に進化しています。 肉体の極限までのすさまじいほど、エネルギッシュなパーフォーマンス。

 それを、毎日ですから、信じられないほどのパワー。お肉を何キロ食べても身体が持たないのでは、と心配になるくらい。

 玉三郎は、顔が細くなって、痩せて見えます。堂々して、貫録十分。 衣装の動きを重視した、軽やかで、自然な動きに徹して、舞踊というよ

りも、風を利用して、動きの美しさを強調している。

 岩戸から、まぶしい光と共に、きらめく衣装で出て来て、不思議な表情から、次第に微笑みへと代わって行くと、なんとも言えないくらいの魅力が漂い、鼓童の人達の間を回って、微笑みながら挨拶をかわすのですが、その笑みと動きに弾きこまれ、魅了されます。

 ああ、また行きたい、今でも気持ちがうずうずしてしまうくらい。

カーテンコールが大好きだという玉三郎。

4回カーテンコールで、幕が開き、最期は、鼓動のパーフォーマンスで、再び盛り上げて、心を残すカーテンコールでした。

鼓童の演奏は、生でないと。ビデオを買っている人もいたけど、なんといっても、生が良いです。

松竹座二月大歌舞伎」

       

 松竹座では、先月に続いて、鴈治郎の襲名披露公演が、二月の行われています。

 東京からのお客さんは、猿之助がメイン。

 もっとも、人気のあるお芝居「四つ切」で襲名披露を飾っています。

 夜の部は、上方の代表的な「曾根崎心中」を藤十郎のお初、鴈治郎の徳兵衛で。

 お初は、お初天神でも知られています。

 曾根崎は、昔、森だったのです。その森で、心中したお初は、まだ幼さの残ってい娘。

 藤十郎が、可愛さ、可憐さ、一途さを、見事に演じ切っていました。

 藤十郎の神髄ともいうべき役処です。1月2月と長丁場もあって、重鎮になっていた、藤十郎の身体に体力がついて、身のこなしが軽やかになって、はらはらがなくなっていました。

 えらいものですね。身体は酷使すると、蘇るものです。息子の襲名披露で、相手役をこなすためには、昔の若さが要求される。お初がよたよたしていたらだめなわけです。

 少し、痩せられたのではないかとも思える。実に見事なお初を見させてもらいました。

 連獅子は、鴈治郎と壱太郎親子の親子獅子に、獅子に代わって出て来るまでの間に、狂言風に、観客を笑わす僧に、猿之助と松緑が、江戸からの祝いもかねて出演しています。

 お父さんの襲名披露で、大活躍の壱太郎。元気の良い、若獅の大らかな動きが光ります。

 でも、なんといっても、猿之助と松緑の掛け合いが最高です。

 猿之助の踊りは天才肌で、非の打ちどころがない。加えて声色の良さと剽軽で軽やかな演技。

 加えて、若い松緑が、男性的で良く通る、大きな声で、振る舞いもおおらかで、二人はぴったり。息の合った演技を楽しませてもらいました。

 こんなに素晴らしいのは、見た事ない。若さはじける舞台です。

連獅子と言えば、勘三郎親子の3人での驚異的な連獅が頭にあるので、鴈治郎の大人しい親獅子が物足りない感じがしました。

連獅子を踊るのは、歌舞伎役者の親子にとっては夢なのです。

最期の出し物「四つ切」は、申し分なく、観客をわかせます。

何度も見ているけれど、初めて見る人なら、まちがいなく、感動して帰るもの。

 猿之助の演技も益々磨きがかかって、変化の早さも更新しているよう。

なんでも、松竹座とユニクロとのアンバサダーに就任したとかで、ユニクロのTシャツや製品に、猿之助のアイデアを入れた製品が、売り出されているとか。

 歌舞伎の隈取をプリントしたt-シャツを来た人が世界で増えるのでしょうか。

西本智美プロデュー「座オペラ」

        

   

 南座に、西本智美プロデュース「座オペラ、蝶々夫人」を観に行きました。

  私の大好きなオペラなので、とても楽しみに行ったのですが、南座は、オーケストラボックスがないので、

  舞台の上に、オーケストラが半分のスペースを占めていますので、オペラというよりも、ガラコンサートで、

  全編を上演すると言う感じ。

  

  井上八千代が振付を担当して、芸者さん、舞妓さんからよりすぐりと綺麗所を揃えています。

 

  花道から、花嫁の蝶々さんが歌いながら、親戚一同と舞台に出て来るシーンでは、胸が熱くなって、

  

  ぶるぶるっとしたのですが。

  オーケストラは、次第にその力量を発揮して、どんどん良くなり、指揮者の西本智美ばかり、眼に入るようになって、

  オペラが佳境に入って行くと、西本智美の指揮も、音楽に陶酔していき、あまりのかっこよさ、まるで、宝塚の男役スター

  をバックから見ているよう。

  

  蝶々夫人役のソプラノは、わめきすぎる感あり。しかも声がソプラノ向きの太さ。

  ピンカートンの動きが不細工。

  西本智美の指揮を見るのが、この「座オペラ」の本質であるような舞台です。

   歌舞伎舞踊の舞台では、お囃子が舞台の上で演奏しますが、 舞台のそで口に並んでいるか、舞台の正面にずらっと並んで

  

  いる場合でも、演奏そのものだけなので、観客の目が舞台で演じる役者に注がれるのですが、指揮者が、大げさな動きで流麗で

  動きで音楽を盛り上げていくので、主役は、西本智美のパーフォーマンス。

  指揮の美しさ、魅力を満喫させていただきました。