劇場空間

元気だして行きまっしょ。 機械も長く使っていると、動きが鈍くなります。油をさして、動きを良くしてあげないと。オリーブのように、豊かな実を育てられるブログにしたいです。

団菊祭五月大歌舞伎

  

 五月の松竹座は、「団菊祭」。東京から、市川團十郎と、尾上菊五郎を迎えての歌舞伎公演。

 海老蔵は七月からの復帰なので、これにはまだ出ていない。 

 団十郎と海老蔵親子が、一つになって、歌舞伎の花を咲かせてきたので、市川家に取っては、歯の抜けた感じがする。

 

菊五郎と菊の助親子をもりたてているという感じで、団十郎が目立たなかった。

それほど、海老蔵の存在は、歌舞伎界に取って大きくなっているということがわかる。

歌舞伎は、役者を観に行く所だなと思う。

今回の歌舞伎、物足りないのは、好きな役者が出ていないからだ。

歌舞伎の演目というのは、決まり切っていて、役者にはお家芸があり、それぞれの役者の演じ方の違いを見る面白さはあるが、話の内容は同じだから、それを演じる役者を目当てに、観客はチケットを求める場合が多いと思う。

私だって、玉三郎が見たい、亀治郎が見たい、と心をときめかせて、歌舞伎を見る。

菊五郎も団十郎も素晴らしい役者さんで、大物中の大物だけど、心がときめくというわけではない。菊の助さんは、美しくて、踊りも上手だけれど、セクシーかと言われれば、私に取っては、ノーと言わざるを得ない。

お父さんの菊五郎の方が、色気がある。

 玉三郎は、別格として、亀治郎、愛の助、獅童、七の助、等、共通するセクシーが、菊の助には、あまり感じられない。

 海老蔵の魅力、その力の凄さを、団菊祭での不在の中で、改めて感じた。