今思っても夢の舞台。
八千代座へは、熊本から電車で玉名まで行き、さこからは、無料の送迎バスに。
やまくちから来た女性と話しながらだつたので、周りの景色は、殆どわからなかった。
その人は山鹿に育ったひとで、お花参りをかねて、毎年、八千代座に来るのだそう。
空気までもが、のんびりして、日差しは柔らかく感じられる。
八千代座は、タイムスリップして、夢のなかにいるよう。
素晴らしい芝居小屋。明治43年に完成、翌年こけら落としの芝居小屋で、復興運動していた、女性からの手紙で、玉三郎が、小屋を訪れたのは、平成元年、廃城も同然の小屋だつたものが、江戸時代の芝居小屋の香りを残す小屋を見事に蘇らせた。
館内撮影禁止なのが、残念。
私の席が、最も条件の悪いせきだつたのが、今後につながる。
椅子席でないただめだということがわかった。一階の升席も狭いそうだけど、そこは、時代の情緒も味わえるので、良いとおもうけど、二階のわたしがもらった席は、スラープがついて、座布団が、前にずつて、座りにくい。前は、手すりによりかかれるので、問題ないだろつが、私は、前の人の頭に、後ろは、椅子席。間に挟まって、正座は出来ないので、後ろにリュックを置いて、座禅のように座って見ていたのだけど、足は痛くなつて、休憩の時に、起き上がるの膝から足が痛くて。
舞台は小さいので、玉三郎は、オペラグラスなくてもよく見える。
古い木組みの小屋なので、音響もよくて、声も通る。
最初に、口上が10分、20分やすみで、傾城と言う舞踊。花魁の打掛を観客に背中で、手を広げて披露して、何枚かの打掛が変わる
。
衣紋掛けにかけたやうに、手を広げて素晴らしい刺繍の豪華な打掛を披露してから、踊りが始まる。
玉三郎の美しさは、益々増すばかり。
花魁の頭のな、重い衣装で、動きは緩やか。素足で、床を鳴らして、変化をつける、
踊りは20分。休憩時間は、25分。
その間に、売り子が、席の間を縫って、カタログとカレンダーを求める人のところまで来て売る。一階などは、升席の惑星板わ歩いて。
最後の踊りは、玉三郎の最も大事にしている、藤娘。
狭い舞台に、藤の花を描いた屏風が、二枚。シンプルで、上品な美しさがある。
屏風のかげから、玉三郎が、少し身体を出して、恥じらいながら、出てきて踊る、衣装が何度も変わる。玉三郎は、完璧な美しさで若い娘を表現。
玉三郎の踊りは、アトホームな感じがして、余裕があり、楽しんでもいて、茶目っ気があり、観客との和の雰囲気が、踊りによく出ている。
あの小屋だけの玉三郎をみたような。
夢のようなしあわせな空間と時間を味わうことが出来て、本当にしあわせだと感謝します。
八千代座は、玉三郎と共に、25周年を迎え、私が見た日は、26年目だとか。
その間、玉三郎は、250回、八千代座の舞台に立っている。
どんなことが起こるかもしれない、不確かな日本、仮死状態だつた、自然が、人の温かさと、希望、努力にやつて、蘇つた舞台小屋、大正ロマンの夢の中舞台。
本当に大切なものが、そこに、確かに存在している。
八千代弁当、1500円の当日販売を買って、館内の席でたべました。沢山あって食べきらないのに、無理して食べましたので、夜は、部屋で サラダとヨーグルト、それに少しだけ鳥の唐揚げを買つたので、夕食に。
セブンイレブンの唐揚げは、ジューシーで、脂が乗って、美味しい。コンビニで、初めて買ったのですが。