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劇場空間

元気だして行きまっしょ。 機械も長く使っていると、動きが鈍くなります。油をさして、動きを良くしてあげないと。オリーブのように、豊かな実を育てられるブログにしたいです。

顔見せ

演劇

   

   

 師走は、京都南座で恒例の顔見せ。

猿ノ助の襲名披露は、京都が最後を飾る。

 昨年の顔見せでは、市川團十郞を舞台で観ることが出来たが、その後体調不良で休演、 そのまま、病床につき、帰らぬ人となってしまった。

 今年の顔見せでは、仁左衛門が休演と聞き、病が再発したのではないかと心配したけれど、右肩の手術だとわかって、それなら大丈夫なので、ほっとした。

 勘三郎と親しかった,三津五郎までが、癌の手術で今年一杯は休演。ゆっくり休んで充分休養して欲しい。

 来年の四月に,中村歌右衛門を襲名する予定だった,福助が脳出血だというニュースが流れてきて、歌舞伎の大御所を二人も失って、歌舞伎界は大きな打撃を受けただけでなく、次から次に、無理をして穴を埋めて来た,看板役者達が、疲労とストレスも重なって病に倒れていくのは、なんとも悲しく、痛ましい。

 そんな中で、若手と言われていた人達が、歌舞伎界で重責を担い、立派に素晴らしい芸を披露しているので、歌舞伎界は代替わりの時期を迎えたのかもしれない。

 海老蔵、猿ノ助、勘九郎、七の助、染五郎、菊の助、愛の助、獅童、松禄、頼もしい役者達が後を絶たない。

 そういう中で、顔見せでの、初日に,体調を整えて,猿翁が口上の舞台に姿を現し、目に涙を浮かべながら,客席に挨拶されていた。

  歌舞伎役者の中でも、猿ノ助の早変わりは、身体にものすごい負担を強いるもので、身体を酷使し続けながら舞台を勤めて来たもので、それを受け継いだ4代目の猿ノ助の早変わりの様子を舞台裏で見ると、心臓への負担がどれほどのものか,言葉を失うものだ。 勘三郎の舞台を,映画化したものが上映されているのを見ると、全身汗が吹きだしている。

   

 今、上映している、「春興鏡獅子」は、勘三郎が最も大切にし,最も好きだった舞台だというが、激しい体力を要求するもので、肩で息している。菊五郎の名舞台で、誰も右に出るものがいないと言われた踊りで,並はすれた体力を要求する。

 踊れる心境に達しても、体力的に踊れない時期が来ると勘三郎が言っていた。

  歌舞伎十八番の「勧進帳」の弁慶も、身体への負担は過酷なもの。

歌舞伎は、それほど大変なもの。衣装も重い、鬘も重い。普通なら首を動かすだけでも負担がかかる。

 歌舞伎の舞台は、日日命を削って、より完成された舞台を、先人を超えた芸を目指しての戦いを続けている役者達の、血と汗の結晶なのだ。

今年の南座の顔見せ、心して観劇したいと思う。