南座で、玉三郎さんのトークショウがあるのが気になっていたので、今日は空けていたけれど、どうしようかと思案。
南座のホームページを開くと、今日だけではなくて、火曜日の公演の休刊日にも、阿子屋ゆかりの、六波羅密寺の住職さんとのトークショウがあるので、そちらにしようか、とも。
造型芸術大にある「春秋座」のメールが入っていて、それを見ると、今日の2時から、
琉球の「組踊」の公演がある。人間国宝の2人が出演するとのこと。
玉三郎さんのトークショウは、6時半からなので、12時に、整理券をもらって、
それから、春秋座に行って「組踊」を見れば、調度良い。
琉球王朝の舞踊劇は見たことがない。人間国宝の芸なら、見ておかないと、次に見られないかもしれない、と思って、重い腰を上げた。
南座に着いたのは、12時20分、1000円の「玉三郎美の世界」のチケットを買わないと、整理券がもらえない。
今回もらった整理券は、194番というので、早いのかと思ったら、先月のように、アルファベットのついたものの、次に配られるもので、400番くらいだと言われた。
先月のトークショウは、一階の中程までしか席が埋まらなかったので、400番目でも 大丈夫だろう。
バスで、造形芸術大行きだと思って乗った4番は、先日、円通寺に行った時に乗ったのだけど、間違っていた。
途中で降りて、引き返すのに、トイレに行っておこうと、地下にもぐって、地下鉄の側にあるトイレに入ったのまでは良かったのだけど、出て来た時に、段差があるのに気がつかないで、ずってん。先日、やってしまったと同様の状態で、ひざを打ち付けて、転んだ。
周りにいた人が心配そうな顔している。
笑いながら立ち上がって、痛いのを我慢して歩いた。骨は大丈夫だけど、2度目なので、少し痛む。
馬鹿だなあ、と我ながら。
友人とこの前別れた、三条京阪の所まで歩いて、5番のバスに。満員だ。
1時半から開場だというので、ぎりぎり間に合って、当日のチケットを買うと、1階席はほとんど埋まってて、最後列から2つめの席だった。
「春秋座」はそれほど大きな劇場ではないので、後ろでも、良く見えた。
脚本付きのパンフレットが配られて、出演者と照らし合わせながら、舞台には、翻訳の字幕もついているので、それを見ながら、舞台を見る。
琉球王国の国王の代替わりには中国から使節を迎え、即位の祝いが催されます。使節の船は、即位用の王冠を乗せて来るので、「御冠船」と呼ばれ、歓迎の為の「御冠船踊」を宮中で取り仕切る役職「踊奉行」の玉城朝薫、という人は、薩摩へ3度、江戸にも2度上がり、大和の芸能にも、深く精通して、能や歌舞伎、狂言などの、大和の芸を参考にしつも、琉球の音楽や装束、小台の言葉を用いて、しっとりと品格のある劇的世界を造りあげました。
出演者は立方(役者)と地方(奏者)に別れます。
演ずるのは、士族の男性によって行われ、能のように、すり足で、上半身は、動かさず昨日からの雨が、まだ続いている。
つに、身体ごと向きを変えます。
「組踊」は、お祝いの席で披露されたので、ハッピーエンドに決まっているとか。、
見ていて、琉球踊りらしいな、と思うのは、動きが、波のようで、歌いような台詞も、
寄せては返す波のように、同じ抑揚で語られ、繰り返し、寄せては返す波の風情が漂う。
歌と三味線の人間国宝、西江喜春さんの澄み切った歌の、感情表現が細やかで、心に響きます。
宮城能鳳(人間国宝)の一部のすきも、無駄もない、美しく、静かな動きも、魅せられます。
無形重要文化財の指定され、ユネスコの無形文化遺産に、指定されている、琉球王朝の「組踊」を観ることが出来たことは、一期一会でした。