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劇場空間

元気だして行きまっしょ。 機械も長く使っていると、動きが鈍くなります。油をさして、動きを良くしてあげないと。オリーブのように、豊かな実を育てられるブログにしたいです。

亀治郎さんの、7人変化

南座の3月歌舞伎 http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/2010/03/post_20.html

花形歌舞伎の、夜の部を観劇に。

グループホームで、運営会議があったので、2時半に終わって、急いで出かけた。

お昼も食べていない。朝は小さなパン一つだったので、お腹は空いている。

着くと、すでに幕は開いて、少し始まっていた。

券売機が、地下にあり、これで少し時間を取られる。もう早く見たくて。

ウェブで、3階席の一番前が空いていたのは、すごくラッキーだった。

同じ2等席でも、横側とか、上の方でも、全部詰まっている。

後ろに、声の練れた、かけ声役の人がいて、耳につんざく鋭い個声で、声かけするのがうるさかった。

  亀治郎さんが、7人変化を披露する。変わり身の早いことに、会場は驚きのざわめきと、拍手。

 通し狂言なので、主役の亀治郎さんの演技と魅力は言わずもがな、歌舞伎の楽しさ、面白さ、醍醐味を、余すところなく、披露してもらえる舞台。歌舞伎のあらゆる技法が、この中に含まれていると言っても過言ではない。

 それに加えて、市川猿之助さんの、18番になっている作品なので、スーパー歌舞伎のアクロバット的な演技、早業、縦三味線に、義太夫、常磐津、歌い、なども入って、エンターテイメント抜群の舞台だった。

 猿乃助さんが、倒れて、後継者になれる人は?と心配していたけれど、亀治郎さんがいた。古い歌舞伎界を出て、新しい歌舞伎の形、総合舞台を常にリードしてきた、猿之助は、 歌舞伎界の血筋ではない、歌舞伎の好きな、弟子を取って、立派な役者に育てあげてきた。今回、出ている、市川笑三郎は、本当に美しく、艶のある尾山、演技もしっかりして、声もよく通る。右近さんが、後継になるのかも、と思っていて、頼りないなと、物足りないな、と。猿之助そっくりの演技を真似てはいいたが。

 亀治郎さんは、スーパー歌舞伎にも出演していたけれど、歌舞伎の方で、踊り上手、演技派としても、人気が高くなっていた。

今回、歌舞伎で、猿之助さんの指導のもと、亀治郎さんは、亀治郎さん独自の技に、猿乃助さんの技がプラスされて、猿之助さんを、継承し、それを超えて、またすごい役者、市川亀治郎を誕生させた、という感覚を持った。

 宙づりは、猿之助さんの名物でしたが、亀治郎さんが、蝶と戯れながら、踊り姿を作って、舞い上がって行く様。

 私の席は、花道の上の三階席、丁度、亀治郎さんが間近で、見える所、私の後ろの幕までずっと見ていられた。亀治郎さんが、笑いながら、何度も、こちらを見ていたようで、感無量、「亀治郎さん」声をかけて、キャーキャー。

 

 終わって、外に出ると、二人連れの人が、亀治郎さんを指して、この人すごく良かったわ。上手やね。という声が。

「そうでしょ。」割に入って、講釈を垂れる。感激の余韻を一緒に、と割込んだのです。

「くわしいんやね。ありがとう。」言うて、もらいました。

誰かと言っていると、互いに、感激を分け合うことが出来るのですが。隣の席の親子はしきりに、この人すごいね、早変わりに、え、もう?わ、すごい。などわくわくしあって楽しんでいました。

私は、一人で、「わー、すごい。」「すばらしいわ。」「やー」黙って見ていられない。

いつのまにか、後ろのかけ声も気にならなくなって。あのかけ声も、実はそういう風な感嘆の意味なのかもしれません。

「おもだかや」「なかむらや」「よろずや」「まつしまや」などと、屋号の声をかけるのは、「待ってました18番」とか、「亀治郎さーん」とか出てしまう、感無量の言葉だったのかも。今では、声かけ屋がいますけど。