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劇場空間

元気だして行きまっしょ。 機械も長く使っていると、動きが鈍くなります。油をさして、動きを良くしてあげないと。オリーブのように、豊かな実を育てられるブログにしたいです。

黒部の太陽、梅田芸術劇場にて

  

 梅田芸術劇場で、「黒部の太陽」が上演中。前から2列目なので、ビニールのシートが配られた。黒四ダムの工事中に鉄砲水があふれ出すシーンがあり、水がかかるかららしい。 客席に人達は皆、シートを前にかけて見ている。

芝居の幕があくと、石原裕次郎役の中村獅童が、突然すぐ目の前に現れ、客席に一番近い位置に立っている。母は、「わーハンサム」と感嘆の声をあげた。三船敏郎役には、石原プロの神田正輝が演じている。五社協定を破って、独立プロで制作した映画「黒部の太陽」を作る側の二人と、映画の撮影中、演技者として演じる二人の二役で舞台は展開されていく。なかなか良く出来た演出だった。中でも、お父さんをつい先日亡くした、中村獅童は、迫真の演技で、劇中、許せなかった父親と一緒に黒部ダムの建設に携わることで、父親への憎しみが溶けて行った息子が、発破をかけて命を落とす父親にすがりつく場面は、涙ながらの素晴らしい演技で、観客を泣かせていた。中村獅童は、その場面で「おやじー」と振り絞って叫ぶ時、自分の父親が思い浮かぶと言う。父親の体当たりの発破で命を落とすのは、どうしても最後の岩盤が崩れて抜けないという場面で、働く人達は弔いだと再び発破を試みる。するとついに、岩盤に穴があき、黒部の太陽が客席に入って来るシーンは、目もくらむほど明るくなり、感動的な演出が施されている。

 沢山のお花

 鉄砲水が流れ出し、働く人人が押し流される場面は、最初の一幕の最後に演出されている。それがもの凄い水の量で、トンネルの奥から、間から、延々と水が舞台に溢れ、飛び、臨場感満点の舞台だった。すごい。こんな舞台は初めてだ。よくここまでと思う。ビニールシートを頭までかぶり、目だけ出して見ていると、しぶきがかかってくる。最近は、舞台で水を使うシーンでは本ものの水を使うことが多いが、この舞台はどうしてこれほどの水を、流すことが出来るのだろうかと、ただ驚くばかり。一幕も二幕も、観客に興奮の余韻を残して終わっている。私達の席は、前だったので、臨場感に溢れていたのが、ラッキーだった。是非、機会と席があれば、出来るだけ前の方で。お勧めの舞台。